人間は言葉でコミュニケーションをしますが、シロアリはどうやってコミュニケーションをしているのでしょうか?
シロアリは社会性昆虫といい、集団で生活をしています。
集団の中では仲間同士でコミュニケーションをとることは必須です。
本記事ではシロアリとシロアリで何をどのように伝えているのか、ということを解説していきます。
ぜひご覧ください。
目次
1.シロアリのコミュニケーションの種類
私たちは会話という方法でコミュニケーションをしていますが、シロアリはどうやってコミュニケーションをしているのでしょうか?
実は、白い色をしているシロアリは『幼形成熟』といい、幼虫の状態のまま成長していくのがほとんどでその状態だと『目』もないのです。
ではどうやってコミュニケーションをしているかというと大きく分けると2種類の方法です。それは
- ケミカルコミュニケーション(化学物質)
- フィジカルコミュニケーション(体を動かす)
の2種類です。
それぞれ見ていきましょう。
2.シロアリのコミュニケーション【ケミカルコミュニケーション】
ケミカルとは化学物質のことです。
化学物質とは、シロアリがだすフェロモンを指します。
フェロモンとは揮発性の化学物質で、昆虫はこのフェロモンを利用してコミュニケーションをとっていることが知られています。
シロアリのフェロモンには
- 性誘引フェロモン
- 警報フェロモン
- 道しるべフェロモン
があるということが知られています。
性誘引フェロモン
性誘引フェロモンは、交尾のため雌が雄に対して誘引するために使うフェロモンです。
ハネアリがハネを落とした後、雌の尾端をもちあげながらフェロモンを分泌します。
警報フェロモン
外敵が来た時など、仲間に知らせるためのフェロモンです。
兵蟻(兵隊あり)が、出す防御物質がサインとなって仲間に知らせます。
道しるべフェロモン
シロアリが腹部から出すフェロモンを歩きながら地面につけていくことで、仲間の通り道の道しるべになります。
3.シロアリのコミュニケーション【フィジカルコミュニケーション】
シロアリだけではないですが、昆虫は様々な目的や方法のフィジカルコミュニケーションがあることが知られています。
シロアリでは主に2つの方法のフィジカルコミュニケーションがあります。
それは
- タッピング行動
- ゆすり行動
です。
タッピング行動
タッピング行動とは、警戒時におこなう頭をぶつける行動です。
シロアリの駆除や巣を崩したりするとカチカチと聞こえる音がすることがありますが、これがタッピング行動で聞くことができる警戒音です。
ちなみにシロアリの耳は足の付け根にあります。
ゆすり行動
ゆすり行動とは、タッピング行動よりもちょっと控えめな感じですが体をゆらす行動です。
ゆすり行動は、周囲へ空気の流れを生じさせ仲間に危険を知らせるといわれています。
4.まとめ 様々なシロアリのコミュニケーション
シロアリにはケミカルコミュニケーション、フィジカルコミュニケーションがあり、フェロモンだけでなく、体をうごかすコミュニケーションがあるということを解説させていただきました。
研究が進むとほかの方法も発見されるかもしれません。